事故物件が安定した家賃収入になった特殊清掃と遺品整理を解説(神奈川県川崎市)|漫画家の孤独死による特殊清掃と遺品整理(神奈川県川崎市)

実績紹介

事故物件が安定した家賃収入になった特殊清掃と遺品整理を解説(神奈川県川崎市)

  • 特殊清掃作業実績

フリーランスとして活動していた漫画家が孤独死してしまい、死後4ヵ月程で発見されました。
漫画家のみならずフリーランスや個人事業主として1人で仕事をしている方は周囲との付き合いが希薄になってしまうことが多く、誰しもが孤独死のリスクがあると言えます。

今回は死後4ヵ月、ゴミ屋敷となってしまっていた孤独死現場の特殊清掃、および遺品整理作業をご紹介します。故人様が特定されることのないよう、画像にモザイク処理を施してあるものがあります。

担当:鷹田了(マインドカンパニー代表)
住所:神奈川県川崎市
遺体発見日数:約4ヶ月
間取り:2DK
作業日数:6日間(消臭3日)
荷物の量:2tトラック3台分
合計料金:¥963,360

セルフネグレクトの疑い

孤独死、孤立死をする故人の約8割がセルフネグレクトだと言われています。
セルフネグレクトとは健康面や衛生面でセルフケアが不足している状態のことを指し、自宅をゴミ屋敷や汚部屋にしてしまうといった症状が代表的な例として挙げられます。

今回亡くなられた故人様もおそらくセルフネグレクトであったとお部屋の状況から推察されます。
2DKで3部屋あるお宅だったのですが、床が見えている場所はほとんどなく、一番奥の部屋には長年踏み入れてないように感じました。

セルフネグレクトの疑い

多くのセルフネグレクトの疑いのあるお部屋は、弁当ゴミなどの生活ゴミが床に放置されているのですが、今回は漫画を描くのに参考にされていたであろう写真や雑誌、漫画の単行本などがほとんどで、生活ゴミはキッチン周辺にあるのみでした。

おそらくSNSなどで発信もしていたのかと思いますが、私共は故人様を詮索するようなことは致しませんので憶測になりますが、おそらく仕事として漫画を描いていたわけではなく本当に好きで漫画家として活動されていたのかと感じました。

作業の流れ

今回の作業は以下の流れで行いました。

  1. 居室内の除菌
  2. 汚染物の撤去
  3. 1時間の粗消臭
  4. 遺品整理(2日間)
  5. 汚染箇所の清掃
  6. ルームクリーニング
  7. 消臭・除菌(3日間)

各工程を写真を交えながら詳しく紹介していきます。

この先には孤独死現場の写真が掲載してあります。
ご遺体などは写ってませんが血痕や体液が写っていますのでご注意ください。

居室内の除菌

居室内の除菌

孤独死の特殊清掃は除菌作業から始まります。
孤独死現場にはウイルスなどが浮遊していますので、防護服を着用した上で作業は行います。

フォグマスターという電動噴霧器を使い、複合型二酸化塩素を部屋全体に噴霧していきます。
複合型二酸化塩素には除菌効果のみではなく、消臭効果もありますので噴霧することで悪臭を抑えることもできます。

一般向けに販売されている二酸化塩素は安定化二酸化塩素といい、複合型二酸化塩素の方が除菌・消臭効果、即効性も高いのが特徴です。

汚染物の撤去・粗消臭

汚染物の撤去・粗消臭

除菌剤を噴霧したあとは汚染物を除去し、荒消臭を行います。
特殊清掃業者の良し悪しがまず最初に分かれるのがこの作業です。

マインドカンパニーでは近隣に悪臭を広めてしまわないために作業中はドアの開閉は最小限に減らし、臭いのついている家財は臭いが漏れないよう工夫して搬出します。

体液の付着している汚染物は圧縮袋に入れて真空状態で臭いが漏れないようにし、その他の家財は一度オゾン消臭を行なった上で搬出を行います。

こうした少しの工夫と作業で近隣住民の方からのクレームやトラブルが発生する回数は格段に減ります。もちろん、近隣住民の方には作業前にこういった作業を行うと説明は行なっておりますので悪臭によるトラブルが発生するリスクは最小限まで抑えております。

遺品整理(2日間)

遺品整理

今回の作業では同時に3部屋同時に荷物の搬出を行おうと思うと、導線の確保ができないため手前の2部屋を初日に行い、奥の1部屋を2日目に行う流れとなりました。
冒頭でも触れたように、床に落ちている荷物の約半分ほどは雑誌や漫画などの紙類で、廃棄物の量自体はあまり多くはありませんでした。

お客様よりギター、カメラ、通帳、印鑑、年金手帳を探して欲しいとのご依頼でしたが、全て無事にお返しすることができました。

ただし、そのままお返しすると悪臭が染み付いてしまっているのでお引き渡しまでお部屋に置いておき、最後の作業のオゾン消臭を同時に行いました。
完全に臭いを取り切ることは難しいですが、行わないよりは臭いを抑えることができるので、お返しする遺品がある場合マインドカンパニーではオゾン消臭を同時に行なっております。

汚染箇所の清掃

荷物の搬出が終わりましたら、汚染箇所の清掃を行います。
今回のお客様のご依頼では床下への汚染が内容だったら清掃のみで構わないとのことでしたので、解体を伴う作業はありませんでした。

汚染箇所は3種類の薬剤を使用してしっかりと清掃し、最後に水拭きをしてもウエスに汚れがつかないレベルまで徹底的に清掃します。
床にも体液は付着していましたが血液の割合が多かったため比較的難易度は低く、仕上がりも綺麗に完了いたしました。

ルームクリーニング

ルームクリーニング

一連の作業の中で一番時間を割いていると言ってもいいのがルームクリーニングです。
トイレの便器の裏側、キッチンの換気扇の部品、窓ガラスのサッシなど、お部屋のいたる部分を徹底的に清掃します。

弊社での作業の後は基本的にハウスクリーニングやルームクリーニング業者を入れる必要がありません。
同業他社の多くは汚染箇所のみ清掃を行い、他の箇所はなおざりにしていることがあるのですが、これでは汚染箇所が綺麗になっただけにすぎません。

特殊清掃の大きな目的としては「汚染箇所の清掃(除去)」「完全消臭」です。
孤独死現場の悪臭は汚染箇所以外にも吸着してしているので、ルームクリーニングを行わないとこの後のオゾン消臭を行なっても完全消臭することはできません。

なのでマインドカンパニーではルームクリーニングの専門業者になんども研修を受け、ルームクリーニングとしてのご依頼も対応できるほどの清掃技術をスタッフ全員が持っております。
このルームクリーニング技術が弊社の自慢です。

消臭・除菌(3日間)

オゾン消臭

ここまでの工程を行なった上で、オゾン消臭を行います。
今回は3部屋あるお部屋だったため、大型オゾン消臭器「Tiger」を3日間稼働させての消臭作業を行いました。

しかしこのオゾン消臭もただ機材を稼働させているだけではありません。
最も効率的にオゾンを循環させるための配置と送風機の設置角度、オゾンを発生させる時間と中和させるための休止時間のバランスなどを臭いのレベルやお部屋の広さなどを総合的に判断し設置、設定しています。

こういった知識は日々の作業による経験と、トライアンドエラー(PDCAサイクル)を繰り返し行うことで取得することができますので、特殊清掃業者は慢心することなく常に新しい技術、知識を取得しようとする努力が必要ということになります。

ビフォー&アフター

作業前と作業終了後のビフォー&アフターの写真を掲載します。
マインドカンパニー自慢の清掃技術をご覧いただくことができます。

お部屋

キッチン


作業開始から引き渡しまでの期間(作業工程表)

※下記の表は横にスクロールできます。

事故物件が安定した家賃収入になった特殊清掃と遺品整理を解説(神奈川県川崎市)
1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 10日目 11日目 12日目 13日目 14日目
特殊清掃作業
遺品整理作業
ルームクリーニング
オゾン脱臭期間
空気中和期間
最終確認
引き渡し日

作業料金表

今回の作業の合計料金は963,360円でした。その内訳を紹介いたします。

遺品整理作業 560,000円
特殊清掃 332,000円
小計 892,000円
消費税(8%) 71,360円
ご集金総額 963,360円

最後に

床

神奈川県川崎市、その他関東全域の特殊清掃はマインドカンパニーにお任せください。
業界トップレベルの清掃技術でお客様の期待にお応えさせていただきます。

この記事を書いた人

鷹田 了代表

   

2008年より遺品整理・特殊清掃の業務に関わって今日までたくさんのノウハウを蓄積出来ました。2023年には清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、RSAで研修を受け【TCST】Trauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)や【FSRT】Fire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)に関する『 IICRC 』の国際資格を取得しております。
記事を通じて私の想いが伝われば幸いです。

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