孤独死が発生してしまうと、誰にも気づかれずご遺体が放置されていた期間によっては、体液が流れてかなりの死臭(腐敗臭)が漂います。早ければ2∼3日の放置期間で、室内の隅々まで悪臭が広がってしまいます。
この際、賃貸物件であればアパート・マンション・戸建て(平屋)問わず、家主(大家さん)より悪臭が無く次の方が入居できる現状回復を求められます。また所有物件であればマンション・戸建てに問わず、再び入居できるようにしたいなら、双方とも専門知識と技術力の高い特殊清掃が必要となってきます。

「再び入居できる孤独死現場の現状回復」フローリング編

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現場へ到着して部屋を見渡すと、既に家財は全て片付いた状態で、部屋のフローリングの一部だけが血染めの状態でした。
一見すると大したことないように見える現場かもしれませんが、床上の少量の汚染にしては臭いがきつく、これは床下まで汚染されていると判断出来ます。
ご依頼者様である不動産管理会社に相談すると「体液が染み込んだフローリングでは、再び新たな入居者に貸せない」と言うことで、汚染されたフローリングを解体する流れとなりました。

今回のように孤独死された場合、多くはフローリングの中へ体液が入り込んでしまいシミが目立つようになり、例えばフローリング上の清掃だけで臭いが消えたとしてもシミが気になるため、再び入居できるようにするためには、必然的にシミのある箇所は最低限、解体撤去を求められることが多いです。

1.消臭除菌剤の散布からスタートです。

IMG2-495x330作業開始前に、消臭除菌剤の散布からスタートです。安全のため防護服に身をまといゴーグルを着用して、電動噴霧器のフォグマスターを活用して、非常に細かい霧状にした複合型二酸化塩素を散布いたします。当然、作業(工事)ができるように電気が通じております。

2.フローリングの厚みを知るための作業

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用具一式

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切り落とし

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厚みを測定

まずは、フローリングの厚みを知りたいために、汚染箇所を清掃の上、その近くを小さく四角に電動ノコギリで切り取りました。
ノギスを用意の上、小さく切り取ったフローリングの厚みを計ります。このフローリング自体の厚みは12ミリでしたが12ミリの捨て張りもあり、計24ミリの厚みとなっております。

フローリングは、コンクリート上に直張りの場合もございますが、玄関(土間)から10センチ程度は床が上げ底になっている場合などは、下記画像のように根太の上にフローリングがある構造となります。

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出典:http://www.100percent.co.jp/sumai/kouza_view/22

3.フローリングと同じ厚みのコンパネで、穴埋めするために型抜きします。

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汚染箇所の上にコンパネを設置

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コンパネとフローリングを切る

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余分なコンパネを撤去

孤独死された汚染箇所の真上に、フローリングと同じ厚み(捨て張りとフローリングの合わせた厚み)のコンパネ(24ミリ)をのせて、四隅をネジ止めで固定してから、電動ノコギリで下のフローリングまで貫通して、四角く切り取りしました。

4.床下の汚染確認と、体液が広がっていた場合は対処を考える。

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床下の現状確認

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床下汚染も清掃する

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臭い止めの防臭剤を塗布

電動ノコギリで切り取ったコンパネと貫通したフローリングを取り除くと、床下の根太が体液で汚染されておりました。これでは、激しい臭いがする訳です。
この汚染された根太を切りる方法と、軽度の汚染であれば、防臭剤で臭いを抑える方法があり、多少悩みましたが今回は清掃の上、防臭剤を塗布して対応することにしました。
もちろん密着性を高める下地剤のプライマリーを塗布した上で、防臭剤を塗布しました。

5.防臭剤が乾くまでの空き時間に、クロス(壁紙)を剥がす。

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床下防臭完了

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クロス剥がし

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床下の両サイドに根太を増設

防臭剤が乾くまでの空き時間に、死臭が付着したクロス(壁紙)を剥がしていきます。
塗布した防臭剤が乾きましたら、床下の両サイドへ次は根太の増設になります。

6.コンパネで穴埋めするためには、根太の増設が必要。

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根太の増設が1本完了

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もう1本根太の増設

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2本目の根太の増設完了

フローリング床をコンパネで穴埋めするためには、端が陥没しないように床下の両サイドへ根太を増設する必要があります。

7.コンパネで穴埋め設置して、パテで隙間を埋める。

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コンパネ設置

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パテを用意

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隙間をパテで埋める

根太の上へ切り取ったコンパネをのせて、ビス止めしました。
この作業ではビニールシートの上で、パテを煉りました。設置したコンパネの四隅をパテ埋めしました。

8.コンパネで穴埋め設置した面を平らにしていきます。

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パテは2∼3回、重ね塗りします

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パテを平らに削っていきます

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パテが平らになりました

パテが乾いたら、当て板に紙やすりを巻いて、パテを削りました。この作業を2∼3度繰り返し、平らにしました。

9.家中の臭いを除去するためのルームクリーニング。

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キッチン清掃前

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キッチン清掃後

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換気扇漬け置き洗浄

孤独死の現場では遺体があった場所だけに限らず、家中に悪臭が染みついてしまいます。そのため、最終作業工程のオゾン脱臭の稼働前に、家の隅々まできっちりとハウスクリーニングする必要性があります。

10.最終作業工程のオゾン脱臭

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OST法によるオゾン脱臭

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3日後にオゾン脱臭機の回収

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床全面にPCVフローリング上張り

この状態だと臭いは治まったが、床の見た目が悪いため、部屋の床一面に厚み3ミリ程のPVCフローリング(塩ビ系フローリング)を上張りいたします。これで消臭作業終了となりますが、オゾン脱臭機を回収した時点では、部屋中にオゾンの臭いが充満しており、きちんと臭いが治まったのか判断が難しいため、更に3日後にこの現場へ足を運び、きちんと臭いが治まったところで、新たなクロスを貼り、ご依頼者様へ引渡しとなります。

参考までに、この現場の作業料金をお知らせいたします。

作業人件費(1名22,000円) 88,000円(4名)
オゾン脱臭作業(パンサーJ) 54,000円(3日間)
消毒剤の散布(複合型二酸化塩素) 10,000円(1式)
特殊清掃(床上下&室内クリーニング一式) 30,000円(1式)
床加工処理(廃材処理含む) 30,000円(1式)
床下防臭処理 15,000円(1式)
クロス剥がし(廃材処理含む) 15,000円(1式)
特殊清掃代小計 242,000円
現状回復工事(一式) 210,000円
合計 452,000円
消費税(8%) 36,160円
ご集金総額 488,160円
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