孤独死とは?発生の原因や対策、発見後の流れを解説|東京・神奈川・千葉・埼玉エリアの特殊清掃ならマインドカンパニーにまで

孤独死とは?発生の原因や対策、発見後の流れを解説

孤独死とは?発生の原因や対策、発見後の流れを解説

近年、社会問題としてメディアなどで度々取り上げられる孤独死。日本の核家族化や地域・近隣住民との付き合いの減少などが原因として挙げられます。だれにとっても孤独死問題は無関係ではなく、自身のみならず両親や親戚、友人が孤独死してしまう可能性はゼロではありません。どうすれば自身を含め孤独死を防ぐことができるのかを考え、一人ひとりが対策を取っておくことが今の日本では必要です。

このページでは、孤独死が発生する原因や対策、孤独死が発見された後の流れについてご紹介します。

孤独死とは

孤独死とは、家族や看護師・医師などだれにも看取られること無く、亡くなってしまうことです。

独身で一人で亡くなる方もいれば、配偶者に先立たれ一人で亡くなってしまう方、突発的な病気によって亡くなってしまう方など、状況はさまざまです。

死亡した人間の身体は、十分な管理が行われていなければ、数時間から数日ほどで損傷が始まります。そのため、孤独死してしまった方の遺体は激しく損傷し、血液や腐敗液などの体液が流れ出し、その臭いに寄せられてハエ・ウジ虫が大量発生するなど、凄惨な状態で発見されることも多くあります。

また、遺体の腐敗による悪臭もひどく、その臭気が原因で近隣住民が通報し、孤独死が発見されるということも少なくありません。賃貸物件の場合、いわゆる事故物件として扱われるだけでなく、遺体のあった箇所の清掃(特殊清掃)や消臭をしなければいけないため、原状回復の費用も通常の何倍もかかってしまいます。

このように、孤独死は亡くなられた故人だけでなく、残された遺族、物件の所有者である大家や管理会社、すべての人に大きな負担が発生するため、孤独死が発生しない社会を作っていく必要があります。

孤独死から発見までの平均期間

一般社団法人日本少額短期保険協会のデータによると、孤独死の発生から発見までの平均期間は、男女ともに17日ということです。

詳しく見ると、3日以内に発見される割合が男性38.4%、女性50.1%と女性の方が早く発見されることが多い傾向にあります。しかし、全体の30%以上は15日以上が経過してから発見されており、90日以上発見されない割合も1%以上あるということになっています。

引用:一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死 現状レポート」

孤独死者の年齢と性別

「孤独死=高齢者」というイメージを持っている方が多いかと思います。しかし、実際には約40%が50代以下のいわゆる現役世代で、20代・30代という若さで孤独死される方も10%ほどいます。

引用:一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死 現状レポート」

また、男女比は男性83.1%・女性16.9%と、非常に男性の割合が多いようです。

引用:一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死 現状レポート」

孤独死で多い死因

孤独死で多い死因は、病死が65.6%で最多となっています。不明に含まれている死因も、病死が含まれていることが考えられるとの記載もあるため、実際には70%以上が病死であることが予想されます。

その次に多い死因が10.9%の自殺で、孤独死した方のうち10人に1人が自ら命を絶っているということになります。令和3年度の死亡数のうち死因は1.4%であることから、孤独死者における自殺の割合は非常に高いと言えるでしょう。

引用:一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死 現状レポート」

孤独死が起きてしまう原因

社会問題としても取り上げられるようになった近年においても、孤独死の件数は決して減少していません。

では、なぜ孤独死が起きてしまうのか、その理由について見ていきます。

核家族化による独居老人の増加

孤独死が増えている理由として、まず挙げられるのが核家族化による独居老人の増加です。核家族とは、夫婦とその間に生まれた未婚の子供という構成の家族を指す言葉です。

核家族が増えると、未婚の子供はもちろんのこと、配偶者との死別によって一人暮らしの世帯が増えてしまいます。2020年の国勢調査では、一人暮らしが全世帯の38%を占めており、単身高齢者は670万人以上となっています。単身高齢者の割合は、5年前よりも13.3%の増加です。

一人暮らしかつ、日常的に連絡を取り合っていなかった場合、親子どちらかが倒れてしまっても、そのことにはなかなか気づけません。その結果として、孤独死の発見までに平均17日もかかってしまうというデータが生まれてしまうのです。

地域での付き合いの減少

もう一つ孤独死が起きてしまう原因として、地域での付き合いの減少も挙げられます。

少し古いデータにはなりますが、内閣府によると1968年には49.1%が「だいたい参加する」と回答していた町内会や自治体への参加頻度が、2007年には「参加していない」が51.5%まで増える逆転現象を起こしています。

引用:環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書「町内会、自治会への参加頻度の変化」

地域での付き合いがすべて町内会や自治体というわけではありませんが、時代の変化とともに地域での付き合いが減少していることは明らかでしょう。

毎日、少しの時間だけでも近隣住民と話す時間を作っておけば、ある日だれかがいないと心配になるものです。しかし、そういった機会も減少してしまっているため、孤独死に気づきにくい社会が出来あがってしまっているのです。

経済的な理由

そして最後に、経済的な理由も孤独死の増加に影響していると言われています。

一昔前までは、家族と同居できない老人は老人ホームへの入居や、訪問介護を受けるのが一般的でした。しかし、老人の貧困問題が顕在化してきた昨今において、経済的な理由によって必要な介護を受けることができない方は大勢います。

必要な介護を受けられていれば、病気などで体調が悪化すれば医師による診察を受けられ、スタッフから親族への連絡もすぐに行われます。自宅で一人亡くなってしまったとしても、週に何度か訪れる介護スタッフにより、すぐに孤独死が発見されるため、2週間以上にわたって放置されてしまうこともないでしょう。

相対的貧困という、その国や地域と比較して相対的に貧困であるという内閣府・総務省・厚生労働省の発表する指標があります。年金制度の整備されていなかった時代よりは改善しているものの、最近でも単身高齢男性は38.3%、単身高齢女性は52.3%が相対的貧困であるいうデータがあるほど、高齢者の貧困問題は深刻な問題なのです。

孤独死が発見される要因

平均して17日間も発見されることの無い孤独死ですが、その遺体が発見される要因は、大きく3つ挙げられます。

一般社団法人日本少額短期保険協会のデータで、発見要因として割合の多い順にご紹介します。

引用:一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死 現状レポート」

連絡が取れないことによる発見

親族や介護施設などが本人と連絡が取れないことによって自宅に訪問し、そこで孤独死が発見されるケースが全体の56.1%ともっとも多い要因となっています。

孤独死の発生から3日以内に発見される場合、85.6%が音信不通による訪問が発見要因となっています。しかし、30日以上発見されない場合においても、51.6%が音信不通による訪問で見つかっているため、全体のデータとしては平均14日まで伸びてしまっています。

近隣住民からの通報による発見

音信不通による訪問に次いで多いのが、近隣住民の通報による発見です。具体的には、孤独死による異臭や害虫の発生、水漏れや電気の付けっぱなしといった居室の異常での発見です。

地域での付き合いの減少しているとはいえども、アパートやマンションでは悪臭や害虫が外まで漏れていれば大家や警察に通報が行われます。4件に1件はこの近隣住民からの通報によって孤独死が発見されているようです。

しかし、異臭や害虫が家の外まで漏れるには日数がかかるため、発見までの平均日数は23日と長く、3日以内に発見されるのも9.4%と低い水準となっています。

この他に、ポストに大量の郵便物が溜まっていることから異変を感じ、そこから発見される割合も全体の9.1%もあるようです。

家賃滞納による発見

そして、全体の9.8%を占めるのが家賃滞納による発見です。大家や管理会社が、家賃が振り込まれない・連絡も取れないということで自宅に訪問し、孤独死が発見されるのがこのケースです。

家賃滞納ですぐに自宅に訪問することは少ないため、3日以内の発見割合は2.4%と非常に低いですが、30日以上発見されなかった割合も15.3%と低いのも特徴です。発見までの平均日数が28日となっているため、1ヶ月ほど滞納し連絡が付かなかったら訪問し、そこで発見されているという背景がデータから見えてきます。

孤独死を防ぐためにできる対策

これまで、孤独死に関するデータや発生原因などをご紹介してきましたが、ここからは孤独死を防ぐために私たちができる対策について見ていきます。

孤独死対策は、親族にできる対策と、大家や管理会社にできる対策に大別されます。

親族にできる対策

親族としてできる対策としては、連絡をこまめに取ること、定期的に実際に会いに行くことが重要といえます。

やはり、連絡をこまめに取っていなければ、身体の不調に気づくことができず、防げたかもしれない孤独死を発生させてしまう可能性があります。どれだけこまめに連絡を取っていたとしても孤独死が発生してしまうことはありますが、発見までの日数は短くなり、遺体の損傷も最小限に留められるでしょう。

電話では気を使ってしまう方に対しては、連絡だけではなく実際に会いに行ってあげることで、不調に気づけることもあります。

その他、近年は老人の見守りサービスや利用通知が送られてくる家電なども多くありますので、そういったサービスや商品を利用するのも、有効な手段と言えます。

家主・管理会社にできる対策

家主や管理会社にとって、入居者の孤独死というのは今後の客付けに関わる大きな問題です。そのリスクを最小限にするために、高齢者を入居させる際には十分な対策を取っておく必要があります。

たとえば、総合警備会社大手のALSOKが提供する「HOME ALSOKみまもりサポート」や、東京ガスの提供する「みまも~る」などの見守りサービスは、月額1万円以下と費用を抑えながら、孤独死のリスクを低くすることができます。

また、万が一所有物件で孤独死が起きてしまったときのために、大家・管理会社用の孤独死保険に加入するのも選択肢の一つです。アイアル少額短期保険の「無縁社会のお守り」やe-NET少額短期保険株式会社の「Re-Room」など、孤独死保険を提供する保険会社は年々増えています。

また、三井住友海上や損保ジャパンなどの大手保険会社も、原状回復費用や家賃収入補償などを含むプラン・特約を扱っていますので、現在加入中の保険に孤独死保険を含めることができないかも検討してみるといいでしょう。

孤独死が起きると特殊清掃が必要なケースもある

ページ冒頭でもご紹介したように、孤独死が発生し日数が経過すると、遺体の損傷が始まってしまいます。遺体が損傷すると、血液や腐敗液などの体液が流れ出てしまいます。

その流れ出た体液は、洋室であればフローリングに、和室であれば畳の下の床板に染み込んでしまい、ひどい場合は床下までも汚染してしまいます。

孤独死の発生当日や1日〜2日で発見されると、遺体が損傷せずそのまま遺品整理を行えば原状回復できるというケースもありますが、遺体が損傷するとその汚染を清掃するために「特殊清掃」が必要となります。

孤独死が発見される平均日数の17日が経過した場合は、ほとんど確実に特殊清掃が必要になると言えるでしょう。

特殊清掃とは、孤独死による汚染の清掃・原状回復を行う作業のことで、通常のルームクリーニング等とは異なります。孤独死現場にはさまざまなウイルスや病原菌が存在するため、十分な対策を行ったうえで作業しなければ、深刻な感染症に罹患する可能性があります。

また、体液による汚染は一般的な洗剤では落とし切ることができず、業務用の特殊な薬剤を使って適切に清掃しなければいけません。また、場合によっては解体を伴う作業が必要になるケースもあります。

特殊清掃は、一般的なルームクリーニングと比べると数倍以上の費用がかかってしまいます。しかし、ただ安いだけの業者に依頼してしまうと、十分な特殊清掃が行われず、引き渡すことができない・貸し出すことができないといった事態につながるため、特殊清掃業者の選定は非常に重要なポイントです。

孤独死の発見から特殊清掃までの流れについては、以下のページでも詳しくご紹介しています。
孤独死現場の遺体の処理から特殊清掃(原状回復)までの流れ

孤独死による特殊清掃の費用相場

孤独死による特殊清掃費用は、亡くなられた状況や汚染範囲、汚染の進行度によって大きく変わってきます。

一般的な特殊清掃費用の相場としては、以下のようになっています。

間取り ゴミの量(2tトラック) 料金の目安
1K・1R 1台 35~50万円
1LDK 1台~2台 35~65万円
2LDK 2台~3台 55~80万円
3LDK 3台 80万円

私たちマインドカンパニーでは、特殊清掃業界のスタンダードを作るべく、特殊清掃の費用をホームページ上で細かく公開しています。

お客様が悪質な業者に依頼してしまわないために、特殊清掃業者が安請け合いしていい加減な作業をしないためにも、特殊清掃費用の標準化を目指しています。

当社の料金プランは、以下のようになっております(リビングや洋室での特殊清掃の場合)。

床上下の清掃 40,000円∼100,000円(税込44,000円∼110,000円)
汚染した布団の撤去 5,000円∼15,000円(税込5,500円∼16,500円)
汚染したマットレス(シングル)の撤去 8,000円∼13,000円(税込8,800円∼14,300円)
汚染したマットレス(ダブル)の撤去 12,000円∼18,000円(税込13,200円∼19,800円)
除菌剤による散布 15,000円∼35,000円(税込16,500円∼38,500円)
除菌消臭器設置 30,000円(税込33,000円)/日
汚染箇所の解体 5,000円∼100,000円(税込5,500円∼110,000円)
(解体範囲による)
床下防臭処理 25,000円∼100,000円(税込27,500円∼110,000円)
(特殊コーティング/塗布範囲による)
クロス(壁紙)剥がし 15,000円∼80,000円(税込16,500円∼88,000円)
(撤去範囲による)
臭気分析(ガスクロマトグラフ質量分析)(GC-MS) 12万円(税込13,2万円)/1回(検査結果のデータ納期:約2週間)
作業工程表などの書類作成 2万円(税込2,2万円)より

詳しくは、「孤独死の特殊清掃料金」のページをご覧ください。

特殊清掃の費用は保証人が負担する

賃貸物件の入居者が孤独死してしまった場合、孤独死保険などに加入していなければ、賃貸契約時の保証人が特殊清掃の費用を負担することになります。そのため、基本的には遺族主導で特殊清掃を進めていく必要があります。

ただし、孤独死が起きてしまった賃貸物件の扱いは非常に特殊なため、今後どのような対応を取るべきなのかは、大家や管理会社とよく相談したうえで決めるようにしましょう。汚染部分の清掃のみでいいのか、解体まで行うのか、解体後のリフォームまで行うのかなど、どちらの責任でどこまで作業するのかなどを、すべてはっきりさせたうえでの特殊清掃を推奨しています。

孤独死のご相談はマインドカンパニーへ

当社マインドカンパニーは、長年の特殊清掃の経験により、適切な作業はもちろん、作業範囲や予算、孤独死発生後の流れなど、孤独死に関してさまざまなご相談を承ることが可能です。

孤独死や特殊清掃でお困りの方は、即日のご対応も場合によっては可能ですので、ぜひ一度マインドカンパニーにご相談ください。お客様にとって最適な特殊清掃のご提案をさせていただきます。

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