【こんな業者は注意】特殊清掃員11点のタブー行為とは?
多くのケースでは故人が亡くなられたお部屋の清掃を行うため、慎重で丁寧な作業が必ず求められます。しかし、その中には不適切な行為をする業者も存在します。
いわゆる”ハズレ”と呼ばれる業者は、そういった不適切行為を平気で行うため、依頼者は特殊清掃員のタブーを知っておくことで、自衛ができます。
本記事では、電話対応から作業までの各工程で起こり得る11点のタブー行為を紹介します。これらを把握し、安心して特殊清掃を依頼できる業者を見つけるための一助としてください。
電話対応・依頼時の特殊清掃員のタブー行為
特殊清掃を依頼する際には、まず電話やメールにて見積もりを依頼することになります。
現場の状況を把握するためにも、細かいヒアリングや即作業を前提とした日程調整を行います。そのため、業者によってはこのステップ1である電話対応や見積もり依頼対応でも、タブー行為をとることがあります。
電話対応や依頼時に気をつけておきたい特殊清掃員のタブー行為は、以下の3点です。
- 警察の現場検証の状況を聞かない
- 概算の料金を聞いても答えない
- 相見積もりNGの制約をつける
1.警察の現場検証の状況を聞かない
孤独死や自殺・事件のあった現場は、警察による現場検証や家宅捜索が完了しない限り、身内や大家であっても立ち入りができません。もちろん、私たち特殊清掃員も立ち入り禁止です。
また、警察の現場検証によって死後どれだけの期間が経過しているか分かるため、汚染の進行度を推測するためにも、警察の現場検証の状況は必ずお聞きしております。
そのため、警察の現場検証の状況を聞かない業者は、特殊清掃の流れについて正しく理解していない可能性や、いい加減な作業で依頼者を騙そうとしている可能性があります。
2.概算の料金を聞いても答えない
特殊清掃の料金は、作業内容や現場の状況によって大きく変わることがあります。
そのため、依頼者側としては「概算でもいいので料金が知りたい」と考えるのが通常ですが、電話やメールでは料金について一切答えない業者もいます。
これは、特殊清掃という緊急度が高く、実際の作業までなるべく早く完了させるべきという特性を悪用し、高額請求でも現地見積もりだと断りづらいという業者側の策略です。
優良な特殊清掃会社であれば、死後日数や亡くなられた場所をお伺いし、作業範囲を相談したうえで概算の料金を電話口でも伝えることが可能です。
なお、当社マインドカンパニーでは、作業項目や場所ごとの料金表を公開しており、明瞭会計を心がけております。
他社に依頼する際にも、一つの基準として料金表をご確認いただくことをおすすめします。
3.相見積もりNGの制約をつける
先述のとおり、特殊清掃はなるべく早く作業を完了させることが望ましいです。しかし、だからといって相見積もりで複数の業者の料金を知ることはNGではありません。
しかし、一部の特殊清掃会社では、相見積もりをNGとする制約をつけてくることがあります。このような業者は、相場よりも遥かに高い料金を提示してくるケースが多いため、要注意です。
見積もり対応時の特殊清掃員のタブー行為
実際に現地見積もりに呼んだ際、この見積もり時にある程度は業者の良し悪しを判断できます。
細かいポイントはいくつもありますが、以下の3点は絶対に押さえておきたいポイントになります。
1.費用が不明確・追加費用が発生する可能性がある
特殊清掃の見積もりは、作業内容や必要な機材、作業時間などを考慮して算出されます。
しかし、一部の不誠実な業者は、見積もり時には明確な費用を提示せず、後から追加費用を請求することがあります。
特に悪質な場合、作業をすべて完了させる前に追加料金を説明し、「支払えないなら、この状態で作業を終える」と脅しに近い請求をするケースも。
見積もり時には、金額の内訳や追加料金が発生する可能性の有無を確認し、可能であれば書面や音声で残しておくとより安心でしょう。
2.隣室や階下への影響を確認しない
特にマンションやアパートなどの集合住宅の場合、遺体の発見が遅れてしまうと汚染被害や害虫被害が隣室や階下に及んでいる可能性があります。
そのため、依頼者や故人のプライバシーも重要ではありますが、周辺住民に事情を説明し、確認作業を行わなければいけないケースもあります。
遺体のあった汚染箇所のみを確認し、見積もりを終える特殊清掃員には注意が必要です。
3.作業日が見積日から遠い
1日・1時間でも汚染が進行してしまう孤独死による汚染は、できるだけ早く作業を行うことで被害を最小限に抑えられます。そのため、見積もり後すぐに特殊清掃作業を行うのがベストです。
実際の作業日が見積もり後1週間~10日後となる特殊清掃会社もありますが、その分の汚染進行が見積もりに上乗せされている可能性が高いと考えたほうがいいでしょう。また、上乗せされていなくても、作業後に「汚染が進行していた」と追加請求される可能性も高まります。
見積もり後にすぐ作業可能であるかは、できれば見積もり依頼時に確認しておくのがいいでしょう。
なお当社では、原則すぐに特殊清掃作業に取り掛かることができる準備と調整をして、お見積もりに伺っております。
作業時の特殊清掃員のタブー行為
実際に特殊清掃の作業を業者に依頼した際のタブー行為としては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 遺品・貴重品の窃盗
- ドアや窓を開けての作業
- 汚染箇所を表面部分のみ清掃
- 部屋全体のハウスクリーニングをしない
- 許可なくSNSやホームページでの公開
孤独死現場を扱う特殊清掃という職業は、単なるお部屋の清掃とは大きくことなる性質を持っています。
そのため、ご依頼者・故人・近隣住民・大家(オーナー)など、各方面への配慮をもって作業を行う必要があります。
1.遺品・貴重品の窃盗
言語道断ではありますが、遺品や貴重品の窃盗を犯す特殊清掃員が少なからず存在します。
単純な遺品整理の場合、遺族があらかじめ貴重品の捜索をしているケースもあります。しかし、特殊清掃の場合は警察の許可が出るまでは立ち入りができないことに加え、許可後でも腐敗臭によって一般の方は入室ができないケースがほとんどです。
そのため、タンス預金や貴重品の存在をご依頼者が把握していないことも多いため、窃盗の被害にあっていることにも気づくことができないことも。
作業中の室内で作業を監視することは難しいですが、できるだけ作業当日は現場に立ち会って不審な動きをしていないかは見ておくことをおすすめします。また、十分に信頼できる特殊清掃業者に依頼することがもっとも重要です。
2.ドアや窓を開けての作業
前述のとおり、孤独死の起きたお部屋は腐敗臭が充満しており、一般の方は臭いで立ち入ることができないケースが多々あります。
私たち特殊清掃員も、腐敗臭に完全に慣れることはなく、強烈な臭いを我慢しながらの作業となることは間違いありません。ただし、少しでも臭いを緩和しようとして、ドアや窓を開けっ放しにしての作業はタブーです。
臭いを外に漏らしてしまうと、近隣住民への悪臭被害が発生することはもちろん、感染症による健康被害のリスクも0ではありません。感染症は問題なくとも、強烈な臭いによって体調を崩される方はいます。
そのため、特殊清掃はできるだけ密閉した状態で作業を行い、汚染箇所の処理・一次消臭を行ったうえで、ドアの開閉を伴う家財の搬出などを進めていきます。
作業する自身を第一に考える特殊清掃員に依頼すると、二次トラブルが発生する可能性があるため、ご注意ください。
3.汚染箇所を表面部分のみ清掃
死後、日数が経過してしまった孤独死では、目で見える範囲の特殊清掃のみではまったく不十分です。
例えばフローリングの場合、表面のフローリングだけでなく下に引いてあるコンパネや、床の骨格である根太や大引きまで汚染が進行している場合もあります。その場合、床を解体して汚染の確認や清掃をしなければいけないのですが、工数の観点から表面のみ清掃する業者が少なくありません。
表面のみの清掃で臭いが取れることはなく、やり直し作業を別業者に依頼しないといけなくなり、費用が二重にかかってしまう原因となります。
4.部屋全体のハウスクリーニングをしない
上記にもつながりますが、特殊清掃は汚染箇所のみキレイにすればいいという作業ではありません。
臭いというのは、部屋中のあらゆるものに染み込んでおり、床や壁はもちろんのこと、キッチンやトイレの汚れなども悪臭の原因となります。
当社によくいただく、「作業直後は臭いがなかったものの、数日経つと臭いが戻っていた」というご相談の原因は、部屋全体のハウスクリーニングをしていないというケースが少なくありません。
部屋全体のハウスクリーニングが必要なため、仮に汚染箇所を全解体しても完全消臭することは難しいのです。
一流の特殊清掃員は、血液や体液の特殊清掃ができることはもちろん、部屋中のハウスクリーニングを行なう技術と知識をもっている必要があります。
5.許可なくSNSやホームページでの公開
特殊清掃の現場は、亡くなった方の最後の場所であったり、生活の一部が露わになる場所であるため、プライバシー保護が非常に重要となります。
そのため、清掃員が許可なくSNSやホームページで作業の様子を公開することは大きな問題です。
SNSやホームページによる集客が一般的となった現代において、無許可で写真を撮影・公開している業者が少なくありません。
私たちも作業事例として一部を公開しておりますが、すべてご依頼者様に許可を得たうえで、故人・個人が特定されないよう十分に配慮して掲載させていただいております。
【まとめ】タブー行為をする特殊清掃員・会社にはご注意を
本記事では、特殊清掃におけるタブーを依頼のフェーズごとに紹介しました。改めて一覧でまとめると、以下のようになります。
- 警察の現場検証の状況を聞かない
- 概算の料金を聞いても答えない
- 相見積もりNGの制約をつける
- 費用が不明確・追加費用が発生する可能性がある
- 隣室や階下への影響を確認しない
- 作業日が見積日から遠い
- 遺品・貴重品の窃盗
- ドアや窓を開けての作業
- 汚染箇所を表面部分のみ清掃
- 部屋全体のハウスクリーニングをしない
- 許可なくSNSやホームページでの公開
依頼の電話や見積もり時に、上記のほかにも違和感を覚えた場合は、その業者には依頼しない判断をするのがいいでしょう。
スピードが求められる特殊清掃ではありますが、急いで業者を決めると失敗する可能性が高くなります。
失敗を避けるためにも、孤独死・特殊清掃のご依頼は、当社マインドカンパニーまで一度ご相談ください。