床下浸水の復旧作業にかかる費用まとめ
放置すると、健康に被害が及んだり、住宅に重大な損傷をもたらす可能性もあります。
しかし、床下浸水は火災保険では補償されないということもあり、復旧費用を負担に感じている方が多くいるかと思います。
そこで本記事では、床下浸水の復旧作業にかかる費用と、復旧作業の内容についてご紹介します。
床下浸水の復旧作業の内容
床下浸水の復旧作業にかかる費用の前に、復旧作業はどのような内容が行われているのかを把握しておく必要があります。
まずは、床下浸水の復旧作業の内容について流れをご紹介します。
排水作業
まずは、床下に溜まっている汚水を排出する作業から始めます。
床下収納や点検口がある場合はそこから排水できますが、そういった設備がない住宅の場合は床板を外しての作業が必要になります。
この排水作業はバケツや排水ポンプなどを使用して行います。溜まっている水は濁って見通しが悪いため、ガラスの破片などで怪我をしないようにご注意ください。
排水が終わると、スコップやシャベルなどを使用して泥も排出します。泥は土のう袋などに入れるようにしましょう。
乾燥作業
排水と泥の排出が終わり、清掃後には送風機を使った乾燥作業に入ります。
サーキュレーターや扇風機でも時間をかければ乾燥させることはできますが、乾燥までに時間がかかるとカビや腐食の原因にもなります。
なるべく強い送風機を使って素早く乾燥させることが、住宅の強度を保つためのポイントです。
この乾燥作業は1∼2日程度は行い、完全に床下全体が乾くまで続けます。
消毒作業
厚生労働省では、床下浸水後の消毒は原則不要とアナウンスしています。
しかし、ウイルスや病原菌が多数存在していた水が溜まっていたということもあり、排水・乾燥後の消毒はニーズが非常に高くなっています。
自分で作業を行っている場合は、作業の難易度が高いということもあり、厚生労働省のアナウンスに従って消毒は不要かと思います。
もしも気になる場合は、その部分だけでも業者に依頼することをおすすめします。
床の貼り直し作業(場合によって)
床下収納や点検口がなく排水作業時に床板を剥がしている場合、その床の貼り直しの作業も必要になります。
これも個人で行うのは難しいため、工務店やリフォーム業者にご相談ください。
【自分で作業する場合】床下浸水の復旧作業にかかる費用
まず、床下浸水の復旧作業を自分で行う場合、かかる費用は以下の3項目に分類されます。
- 服装、安全のための装備
- 道具
- 消毒剤
服装、安全のための装備
まず、服装や安全のための装備で準備するべきものと、その費用相場は以下のとおりです。
準備物 | 費用 |
---|---|
長袖・長ズボンの作業着 | 約5,000円 |
作業用長靴 | 約2,000円 |
手袋(ビニール手袋+ゴム付き軍手) | 約1,000円 |
粉塵マスク | 約2,000円 |
ゴーグル | 約1,000円 |
ヘルメット | 約1,000円 |
合計 | 約12,000円 |
万が一、傷口や目などに水が入ってしまった場合、最悪のケースも考えられるため、十分な安全対策が必要です。
上記の6項目については最低でも準備し、状況に応じて必要な装備を揃えてください。
道具
次に、実際に排水や乾燥、消毒を行うために必要な道具です。
どのように作業を行うのかによって大きく変わってきますが、業者に依頼せずご自身で復旧作業を行う際に、最低限必要となる道具は以下のとおりです。
準備物 | 費用 |
---|---|
バケツ | 約1,000円 |
スコップ・シャベル | 約3,000円 |
ぞうきん(大量に必要) | 約2,000円 |
柄付きブラシ(幅広タイプ) | 約1,500円 |
土のう袋 | 約1,000円 |
ゴミ袋 | 約500円 |
サーキュレーター | 約3,000円∼ |
合計 | 約12,000円∼ |
しかし、バケツやぞうきんで排水作業を行うのは非常に重労働で、作業人数が少ないと数日間かかってしまう場合もあります。
そのため、予算が許すのであれば電動の排水ポンプを購入し、使用されることをおすすめします。
しっかりと安定して使用できる排水ポンプを購入しようと思うと1∼3万円ほど追加で必要ですが、早く復旧させるためには、すべて手動で行うよりも電動の道具を使って作業を短くすることも重要です。
【業者に依頼する場合】床下浸水の復旧作業にかかる費用
業者に床下浸水の復旧作業依頼すると、一般的な住宅であれば30∼60万円が費用相場です。
1平米あたり7,000円∼12,000円程度が目安ですので、床下の広さが分かるとばおよその費用を計算できます。
ただし、床下収納や点検口がなく床板を剥がして作業しなければいけない場合、数万円程度の追加必要が必要となります。
また、状況によって実際の費用は相場から前後するため、依頼前に見積もりを依頼するようにしましょう。
床下浸水の復旧作業を自分で行う3つのリスク
ここまでにもご紹介してきたように、床下浸水の復旧は必ずしも業者に依頼しなければ作業できないというわけでもありません。
しかし、自分で作業を行うのはいくつかのリスクが伴うため、専門の業者に依頼することを私たちは推奨しています。
最後に、床下浸水の復旧作業を自分で行うリスクを3つご紹介します。
自分で復旧作業を行う場合は、これらのリスクを避けられるよう工夫して作業してください。
カビや害虫の発生リスク
床下浸水の復旧作業でもっとも重要なのが乾燥作業です。
排水は完了したもののまだ乾いていない状態は、洗濯物と同じで臭いが発生しやすくなります。
また、床下の湿気も高いためカビやシロアリなどの発生リスクもあります。
そのため、先述のとおり乾燥作業はなるべく強い送風機を使用し、なるべく早く乾燥させなければいけません。
そのため、乾燥作業には業務用の強力な送風機が適しているのです。
感染症のリスク
床下に溜まっている水はウイルスや病原菌が多数存在している可能性があります。
また、泥のなかにガラスなどの危険物が混入している可能性も否定できません。
ウイルスや病原菌の存在している水が傷口に触れると、感染症や破傷風などの重大な疾患を引き起こすリスクがあります。
復旧までの期間が長くなる可能性
床下浸水の復旧作業中は、自宅で生活するのは基本的には難しいでしょう。
そのため、その期間は避難所やホテルでの生活を余儀なくなれます。
自分で床下浸水の復旧作業をする場合、完全復旧までの期間が長くなり、その分自宅での生活を取り戻すのも先になってしまいます。
ホテルで生活する場合はその分費用もかかりますので、業者に依頼して最短で作業を終わらせたほうが最終的には安上がりになるということも考えられます。
まとめ
床下浸水の復旧作業は、自分で行えば数万円程度で必要な装備や道具を準備することができます。
しかし、自分で復旧作業を行うと、カビや害虫の発生、感染症の発症、復旧までの期間が長くなるなどの可能性もありますので、できれば業者に依頼することをおすすめしています。
床下浸水でお困りごとがありましたら、まずは当社マインドカンパニーにご相談ください。