【大家・管理会社向け】孤独死の原状回復費用は連帯保証人に請求できる?損害賠償は?|東京・神奈川・千葉・埼玉エリアの特殊清掃ならマインドカンパニーにまで

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【大家・管理会社向け】孤独死の原状回復費用は連帯保証人に請求できる?損害賠償は?

  • コラム
原状回復費用
原状回復費用は原則として親族や連帯保証人が負担することになりますが、自然死の場合は大家や管理会社にも負担が発生するケースもあります。
また、孤独死の原状回復以外の損害賠償請求が可能かどうかも重要な問題です。
孤独死が発生した場合、大家や管理会社は原状回復費用や特殊清掃費用など、多額の費用が発生します。

本記事では、孤独死の原状回復費用や特殊清掃費用の支払い義務者、連帯保証人への損害賠償請求の可否、そしてこれらの費用の相場について詳しく解説します。

孤独死の原状回復費用や特殊清掃費用は誰が支払う?

孤独死が発生した場合、その原状回復費用や特殊清掃費用は誰が負担するのでしょうか。これは、賃貸契約における連帯保証人の役割と、大家や管理会社の責任に関わる重要な問題です。

原状回復費用は連帯保証人が支払うのが原則

まず、原則として、賃貸契約における連帯保証人は、契約者である入居者が負担すべき費用を支払う義務があります。これには、孤独死による原状回復費用や特殊清掃費用も含まれます。これは、連帯保証人が契約者と「連帯」してその義務を負うという役割から来ています。

自然死の場合は大家や管理会社にも負担が発生するケースもある

しかし、孤独死が自然死であった場合、大家や管理会社にも一部の負担が発生することがあります。これは、自然死による死亡は「不可抗力」であり、その結果として発生した費用は、原則として契約者や連帯保証人の負担ではないとされるからです。ただし、具体的な負担の割合は、契約内容や事情により異なるため、法律専門家の意見を求めることが重要です。

また、孤独死が発生した場合、大家や管理会社は、連帯保証人に対して費用の請求を行う前に、まずは遺族に対して請求を行うことが一般的です。しかし、遺族が費用を負担できない場合や連絡が取れない場合などは、連帯保証人に対して請求が行われます。

以上のように、孤独死の原状回復費用や特殊清掃費用の負担者は、契約内容や具体的な事情により異なるため、具体的なケースについては専門家の意見を求めることが重要です。

連帯保証人に支払い義務が発生する原状回復費用の内訳

連帯保証人が支払い義務を負う原状回復費用の内訳について詳しく見ていきましょう。連帯保証人は、借主が支払うべき費用を代わりに支払う責任を負います。これには、孤独死による原状回復費用も含まれます。

汚染物の撤去・清掃費用

孤独死が発生した場合、発見までの時間によっては部屋には血液や体液などの汚染物が残ることがあります。これらの撤去と清掃には専門の業者が必要となり、その費用は連帯保証人が負担することになります。

目安として、孤独死の発生から1週間以上発見が遅れると汚染され、特殊清掃が必要となります。

死臭の消臭費用

孤独死が発生すると、死臭と呼ばれる特有の臭いが部屋に残ります。この臭いを完全に消すためには、大量のオゾンを用いた専門の消臭作業が必要となります。

家財の撤去費用

孤独死が発生した場合、遺品となる家財の撤去が必要となります。これには、家具や家電、衣類などが含まれます。

孤独死現場の家財は、上記の通り死臭がひどく付いているため、通常であればリユースできるものも処分せざるを得ず、通常の遺品整理用も処分費用が高くなる傾向にあります。

その他(家賃・共益費・管理費など)

孤独死が発生した場合、死亡が確認されるまでの間に発生した家賃や共益費、管理費などの未払い費用も連帯保証人が負担することになります。

以上が、連帯保証人が支払い義務を負う原状回復費用の主な内訳です。これらの費用は、借主が亡くなった後に発生するため、連帯保証人が負担することになります。そのため、連帯保証人になる前に、これらの費用について十分に理解しておくことが重要です。

連帯保証人に孤独死の原状回復以外の損害賠償請求はできる?

連帯保証人に対する孤独死の原状回復以外の損害賠償請求について考えてみましょう。連帯保証人は、借主が契約を遵守しない場合に、その責任を負う立場にあります。これには、家賃の未払いや、物件の損害などが含まれます。しかし、孤独死による原状回復以外の損害賠償請求が可能かどうかは、契約内容や具体的な状況によります。

まず、孤独死による原状回復以外で考えられる損害とは何かを考えてみましょう。例えば、死亡により家賃が未払いとなった場合、その未払い分の家賃を連帯保証人に請求することが可能です。また、死亡により物件が長期間使用不能となった場合、その間の損失分を請求することも考えられます。これらは、借主の契約違反による損害として、連帯保証人に請求することが可能です。

しかし、孤独死そのものが契約違反とは言えません。そのため、孤独死による精神的苦痛や、その他の間接的な損害を連帯保証人に請求することは難しいでしょう。また、孤独死による原状回復費用や特殊清掃費用は、契約により連帯保証人が負担することになっている場合が多いですが、これら以外の損害については、契約内容や法律によります。

具体的な請求可能な損害については、法律専門家に相談することをお勧めします。また、連帯保証人との契約時には、このような事態を想定した条項を含めることで、予防することも可能です。

孤独死の原状回復にかかる費用相場

孤独死が発生した場合、その原状回復には多くの費用が発生します。具体的には、特殊清掃費用、遺品整理費用、リフォーム費用などが主な費用となります。これらの費用は、孤独死の状況や物件の状態により大きく変動するため、一概には言えませんが、それぞれの相場を見ていきましょう。

特殊清掃費用

まず、特殊清掃費用についてですが、これは死後の遺体が長時間放置された場合などに発生する清掃費用で、専門の業者に依頼することが一般的です。費用は、作業の難易度や時間、広さなどによりますが、一般的には数十万円から100万円程度です。

参考までに、弊社マインドカンパニーで行っている特殊清掃の料金表(洋室の場合)は、以下のとおりです。

床上下の清掃 40,000円∼100,000円(税込44,000円∼110,000円)
汚染した布団の撤去 5,000円∼15,000円(税込5,500円∼16,500円)
汚染したマットレス(シングル)の撤去 8,000円∼13,000円(税込8,800円∼14,300円)
汚染したマットレス(ダブル)の撤去 12,000円∼18,000円(税込13,200円∼19,800円)
除菌剤による散布 15,000円∼35,000円(税込16,500円∼38,500円)
オゾン脱臭・消臭 50,000円(税込55,000円)/初日
(以後、1日につき20,000円(税込22,000円)追加)
汚染箇所の解体 5,000円∼100,000円(税込5,500円∼110,000円)
(解体範囲による)
床下防臭処理 25,000円∼100,000円(税込27,500円∼110,000円)
(特殊コーティング/塗布範囲による)
クロス(壁紙)剥がし 15,000円∼80,000円(税込16,500円∼88,000円)
(撤去範囲による)
臭気分析(ガスクロマトグラフ質量分析)(GC-MS) 12万円(税込13,2万円)/1回(検査結果のデータ納期:約2週間)
作業工程表などの書類作成 2万円(税込2,2万円)より

遺品整理費用

次に、遺品整理費用です。これは、故人が残した遺品を整理するための費用で、こちらも遺品の量や種類、処分方法などによりますが、一般的には数十万円から数百万円とされています。

リフォーム費用

最後に、リフォーム費用です。これは、孤独死により物件が大きく汚染された場合や、遺体によるダメージが大きい場合などに発生します。費用は、リフォームの規模や内容によりますが、一般的には数十万円から数百万円とされています。

以上の費用は、孤独死の原状回復に必要な費用の一部であり、その他にも様々な費用が発生する可能性があります。そのため、孤独死が発生した場合は、早急に専門家に相談し、適切な対応を行うことが重要です。

まとめ

孤独死の原状回復費用や特殊清掃費用は、原則として連帯保証人が負担することとなります。しかし、自然死の場合は大家や管理会社にも負担が発生することがあります。

また、孤独死の原状回復以外の損害賠償請求も可能です。しかし、これらの費用は相場があり、特殊清掃費用、遺品整理費用、リフォーム費用などが含まれます。大家や管理会社は、これらの費用を適切に請求し、回収するための対策を立てることが重要です。

孤独死や特殊清掃でお困りの方は、ぜひマインドカンパニーにご相談ください。

この記事を書いた人

鷹田 了代表

   

2008年より遺品整理・特殊清掃の業務に関わって今日までたくさんのノウハウを蓄積出来ました。2023年には清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、RSAで研修を受け【TCST】Trauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)や【FSRT】Fire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)に関する『 IICRC 』の国際資格を取得しております。
記事を通じて私の想いが伝われば幸いです。

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