亡くなった人の部屋の片付け|費用負担とトラブルを避ける正しい手順

孤独死現場の遺品整理

「部屋の遺品を勝手に処分しても大丈夫なのだろうか」
「異臭や汚れがひどく、自分たちでは対処できない」
「特殊清掃の費用は、結局誰に請求すればいいのか」

所有・管理する物件で入居者の孤独死が発覚した直後は、特殊清掃の費用や片付けの手順に関する不安が次々と頭をよぎるのではないでしょうか。

正しい手順を踏めば、法的トラブルを避けながら部屋を片付けられます。

相続人・連帯保証人への確認、一定期間の保管と催告、専門業者への依頼という順序で進めることが重要です。

残置物を大家様の判断だけで処分してしまうと、後から遺族との間で損害賠償トラブルに発展するケースも少なくありません。

本記事では、業歴17年・2,000件以上の施工実績をふまえて、亡くなった人の部屋の片付けに関する以下の内容について解説します。

  • 着手前に確認すべきこと
  • 正しい片付けの手順
  • 費用相場
  • 信頼できる業者選びのポイント

本記事を読めば、法的トラブルを避けながら安心して部屋の片付けを進められる状態が整います。ぜひ最後までお読みください。

弊社には経験豊富なスタッフが在籍しており、これまで大家様や不動産管理会社からのご相談にも数多く対応してきました。

孤独死の特殊清掃についてお困りごとがあれば、まずはお気軽にご相談ください。事前に流れを把握しておけば他の入居者様にも落ち着いて対応できます。

鷹田

2008年より特殊清掃の現場に従事|特殊清掃2,000件超

一般廃棄物収集運搬会社で8年間の業務経験を積み、2008年から遺品整理・特殊清掃の現場に従事。

孤独死現場をはじめ、ゴミ屋敷、汚部屋、カビ・ヤニ汚れ、火災・水害現場の復旧など、累計2,000件を超える現場に対応しています。

IICRC国際資格認定 TCST(特殊清掃)FSRT(火災復旧)保有(IICRC登録番号:70139861)

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目次

亡くなった人の部屋を片付ける前に大家様が確認すべきこと

亡くなった人の部屋を片付ける前に、大家様はいくつかの事項を確認しておく必要があります。

特に緊急時は焦って行動しがちですが、確認を怠ると後々のトラブルにつながりかねません。

以下の3点に注意してください。

  • 警察の検死・現場検証が完了しているか確認する
  • 相続人や連帯保証人の有無を確認する
  • 残置物には安易に手を触れないよう注意する

それぞれ詳しく解説します。

警察の検死・現場検証が完了しているか確認する

検死・現場検証が完了するまでは、部屋に立ち入って片付けに着手してはなりません。

孤独死が疑われる場合、警察による検死やDNA鑑定が完了するまでは居室への立ち入りが認められないためです。

検死が終わっていない段階で大家様や管理会社が部屋の中を片付けてしまうと、事件性の判断に必要な証拠を損なうおそれがあります。

まずは所轄の警察署に連絡し、検死・現場検証の完了を確認したうえで、次の対応に進んでください。

相続人や連帯保証人の有無を確認する

賃貸借契約書や入居時の緊急連絡先から、相続人・連帯保証人の連絡先を確認しておきましょう。

片付け費用の請求先や、残置物の引き取り先を早い段階で把握しておくと、後の手続きがスムーズに進みます。

賃貸借契約書には、連帯保証人の氏名・連絡先が記載されていることが多いです。

あわせて、緊急連絡先として登録されている親族情報も確認しておくと安心でしょう。

相続人が複数人いる場合や連絡先が不明な場合は、戸籍謄本の取得が必要になるケースもあります。

判明した時点で、早めに動き出しておいてください。

残置物には安易に手を触れないようにする

残置物は相続財産にあたるため、大家様の判断だけで移動・処分しないようにしてください。

残置物の中には、現金や通帳、貴金属といった財産的価値のあるものが含まれている可能性があります。

こうした貴重品は法律上、相続人に帰属する財産です。

大家様や管理会社が独断で処分してしまうと、後から遺族との間で所有権や損害賠償をめぐるトラブルに発展しかねません。

窓や換気扇の操作、体液の拭き取りといった初期対応も、誤ると被害を拡大させるおそれがあるため注意が必要です。

亡くなった人の部屋の初期対応については、以下の動画『【不動産管理会社必見】孤独死が発生した後によくある、間違いだらけの対応集』で解説しています。

亡くなった人の部屋を片付ける正しい手順

亡くなった人の部屋を片付ける際は、警察の検死・現場検証が完了していることを前提に、以下の順序で進めてください。

順序を誤ると、遺族とのトラブルや二次被害につながるおそれがあります。

  • 相続人・連帯保証人に残置物の引き取り意思を確認する
  • 一定期間保管したうえで、催告してから処分を判断する
  • 貴重品や重要書類は特に慎重に保管する
  • 汚染された寝具や家財は自己処分せず専門業者に任せる

順番に見ていきましょう。

相続人・連帯保証人に残置物の引き取り意思を確認する

まず相続人(いなければ連帯保証人)に連絡し、残置物を引き取る意思があるかを確認します。

賃貸借契約書に記載された連絡先や、把握している親族情報をもとに連絡を取り、残置物の引き取りについて意向を確認しましょう。

費用負担は原則として相続人ですが、相続人全員が相続放棄した場合は連帯保証人、それもいなければ大家様の負担になる可能性があります。

また、入居時に故人が家賃債務保証会社と契約していた場合は注意が必要です。

残置物の撤去費用は保証対象になりやすい一方、原状回復費用は対象外となるケースが多いためです。

契約内容も確認しておくと安心でしょう。

なお、連帯保証人への損害賠償請求について詳しく知りたい方は、関連記事『【大家・管理会社向け】孤独死の原状回復費用は連帯保証人に請求できる?損害賠償は?』も読んでみてください。

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一定期間保管したうえで、催告してから処分を判断する

引き取りの返答がない場合も、一定期間保管し、書面で催告してから処分の可否を判断します。

連絡が取れない、あるいは返答が得られないからといって、すぐに残置物を処分するのは避けましょう。

法律上明確な期間はありませんが、実務では家賃収入の損失を考慮し3ヶ月程度を区切りとするケースが多いです。

内容証明郵便などの書面で「3ヶ月内に引き取りがなければ処分する」旨を通知し、記録を残しておくと安心でしょう。

これには主に2つの理由があります。

書面での催告と記録の保管が、後のトラブル防止につながります。

また、催告書で設定する回答期限は2週間〜1ヶ月に設定するのが一般的です。

以下のテンプレートをご利用ください。

残置物の引き取りに関する催告書(例文テンプレート)


(相続人 または 連帯保証人) 〇〇 〇〇 様

令和〇年〇月〇日

(賃貸人 または 管理会社)
住所:〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇氏名
社名:〇〇 〇〇 印
電話番号:000-000-0000


【件名】残置物の引き取りに関するご通知(催告書)


拝啓

当方が所有(または管理)しております下記建物の賃借人である 故 〇〇 〇〇 様におかれましては、令和〇年〇月〇日にご逝去されましたこと、謹んでお悔やみ申し上げます。

さて、表題の件につきまして、故 〇〇 〇〇 様が居住されておりました下記物件内に、現在も家財道具等の残置物がある状態となっております。

つきましては、誠に恐縮ではございますが、本書面到達後、〇〇日以内(※または 令和〇年〇月〇日まで)に、当該物件内の残置物のお引き取り、または処分に関するご意向を当方までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

万が一、上記期限までにご連絡およびお引き取りに向けたご対応をいただけない場合には、誠に遺憾ながら残置物の所有権を放棄したものとみなし、当方の判断にて処分させていただきますので、あらかじめご承知おきください。

なお、当方にて処分をおこなった場合、その処分および原状回復に要した費用につきましては、連帯保証人様(または相続人様)へ別途ご請求させていただくこととなります。

ご多労中のところ誠に恐縮ではございますが、速やかなるご対応とご連絡を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

【対象物件】
1.物件名:〇〇アパート 〇〇号室
2.所在地:〇〇県〇〇市〇〇 〇-〇
3.賃借人:故 〇〇 〇〇 様

【本件に関するご連絡先】
担当者:〇〇 〇〇
電話番号:000-000-0000
受付時間:平日 9:00 〜 18:00

以上

判断に迷う場合は、処分前に弁護士や特殊清掃の専門業者への相談をおすすめします。

貴重品や重要書類は特に慎重に保管する

現金・通帳・印鑑・権利証等は、他の残置物と分けて厳重に保管します。

貴重品は相続財産の中でも特に重要度が高く、紛失や誤処分があった場合には相続人との間で深刻なトラブルに発展しかねません。

発見した貴重品は写真を撮って記録を残し、鍵のかかる場所で保管したうえで、相続人に引き渡すまで責任を持って管理しましょう。

現金や通帳が見つかった場合は、金額や種類を書面に控えておくと、後の誤解を防げます。

汚染された寝具や家財は自己処分せず専門業者に任せる

体液等で汚染された寝具・家財は感染リスクがあるため、自己処分せず特殊清掃業者に任せましょう。

腐敗した体液や血液には、ウイルスや細菌が含まれています。

防護服や専門薬剤を持たない状態で処理すると、健康被害につながりかねません。

マインドカンパニーでは、圧縮袋を使った布団の梱包など、汚染の程度に応じた適切な方法で残置物を搬出します。

【施工事例】

実際に神奈川県川崎市川崎区の賃貸アパートでは、床のカーペットに体液が染み込んでいた現場がありました。

汚染された布団を圧縮袋に梱包したうえで遺品整理から着手し、特殊清掃と原状回復工事まで2週間で完了させた事例です。

実際の作業の様子
作業の様子

実際の作業事例は『賃貸アパートでの孤独死による特殊清掃と現状回復工事(川崎市川崎区)』で詳しく紹介しているのでご覧ください。

関連記事

亡くなった人の部屋の片付けにかかる費用相場

特殊清掃の費用は、部屋の広さや残置物の有無によって幅が出ます。

マインドカンパニーでは、以下の料金プランをご用意しています。他社との比較の参考にしてください。

プラン金額(税込)内容
緊急パック10万8,900円・消毒作業
・床上のみの清掃
・約1時間の除菌消臭器設置
※初期消臭や応急処置をしたい方向け
徹底消臭プラン16万5,000円〜
60万5,000円
・全体クリーニング
・クロス剥がし
・床下防臭処理まで対応
※不動産管理会社や大家様に最多依頼
原状回復プラン27万5,000円〜
330万円
原状回復工事まで一括対応
※完全な原状回復まで任せたい方向け

当社では、このように料金をオープンにしていますが、業者によって価格設定が大きく異なります。

また、汚染の範囲や残置物の量によっても、金額は変動するので注意が必要です。

たとえば、夏場で発見が遅れ、床下の基礎部分まで体液が染み込んでいたため解体が必要なケースや、冬場で発見が早く、表面の清掃とクロス張り替えのみで済んだケースなどで大きく変動します。

必ず、現地を確認してもらったうえで、見積もりを依頼するようにしてください。

なお、片付け費用が高くなるケースについて知りたい方は、関連記事『【孤独死の片付け費用】総額は?誰が払う?料金相場と内訳・安く抑える方法』をご覧ください。

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亡くなった人の部屋の片付けを任せる業者選びのポイント

亡くなった人の部屋の片付けを業者に依頼する際は、信頼できる業者かどうかを見極める必要があります。

判断基準は、以下の2つです。

  • 依頼実績や施工件数を確認する
  • 見積もりから作業までの対応スピードを確認する

一つずつ確認していきましょう。

依頼実績や施工件数を確認する

特殊清掃を依頼する際、見積もりの提示金額だけで業者を決めるのは危険です。

一般的な清掃とは異なり、特殊清掃は業者の技術力やノウハウに大きな差が生じます。

床下まで汚染が広がっていたり想定外の素材が使われていたりなど、現場ではマニュアル通りに進まないケースも少なくありません。

確実な原状回復ができるかどうかは、特許技術の導入や高性能な専用機材を正しく扱う現場の経験値が大きく左右されます。

表面的な安さだけで判断すると後日臭いがぶり返し、結果的に他社へやり直しを依頼するようなトラブルに発展しかねません。

目先の価格にとらわれず、臨機応変な対応力と完全消臭を実現できる実績を備えているか慎重に見極めましょう。

後悔しない業者選びについては、関連動画『【特殊清掃】相見積もりは通用しません!〜業者の選び方〜』でも解説しています。

見積もりから作業までの対応スピードを確認する

現地確認・見積もりを即日〜短期間で対応できる業者かどうかも重要な要素です

孤独死の現場は時間の経過とともに汚染が拡大し、対応が遅れるほど費用も工期も増えます。

対応が3日遅れただけで、ハエの大量発生や強烈な死臭が隣室にまで漏れ、他の入居者が退去してしまっうといったケースも少なくありません。

被害を最小限に食い止め、できるだけ早く原状回復するには、即日対応できる業者を選びましょう。

マインドカンパニーは、ご連絡いただいた当日中の訪問対応を基本としております。

お見積もりをご承認いただいた後は、速やかに清掃作業へ着手可能です。

特殊清掃でお困りなら、お気軽に無料相談をご利用ください。2,000件を超える豊富な現場経験をもとに、状況に合った対応をご提案いたします。

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亡くなった人の部屋の片付けに関するよくある質問

亡くなった人の部屋の片付けについて、大家様や管理会社の方からよく寄せられる質問にお答えします。

判断に迷いやすいポイントをまとめましたので、参考にしてください。

遺品整理と特殊清掃はどう違うのか

遺品整理は残置物の仕分けや搬出を指し、特殊清掃は体液や汚染物の除去、消臭・消毒作業を指します。

孤独死現場では、遺品の整理と汚染箇所の清掃の両方が必要になるケースが多いです。

一括して依頼できる業者を選ぶと、手続きがスムーズでしょう。

マインドカンパニーでは、特殊清掃遺品整理をワンストップで対応しています。

警察対応や相続手続きが終わっていなくても業者に相談してよいか

検死完了前の現地確認や見積もり相談は可能です。

ただし、実際に居室へ立ち入っての作業は、警察の検死・現場検証が完了してからでなければ着手できません。

相続手続きが完了していない段階でも、状況をお伝えいただければ今後の流れや概算費用についてご説明できます。

早めにご相談ください。

相続放棄された場合、どうすればよいか

相続人全員が相続放棄し連帯保証人もいない場合は、最終的に大家様の負担になる可能性があります

遺族から放棄の連絡があった際は、口頭での申告だけでなく、家庭裁判所が発行する「相続放棄申述受理通知書」のコピーを提出してもらい事実確認を行ってください。

費用負担の詳細は契約内容や状況により異なるため、放棄の事実が確認できた時点、対応に迷った時点ですぐに、弁護士や遺品整理の専門業者へ相談することをおすすめします。

連帯保証人と故人はどのような関係にあるのか

連帯保証人は故人(賃借人)とは別の人物ですが、相続人である遺族が連帯保証人を兼ねているケースが多いです。

たとえば、親が子の賃貸借契約の連帯保証人になっていたようなケースが該当します。

故人自身が自分の連帯保証人を兼ねることは、法律上あり得ません。

費用請求の際は、誰が連帯保証人にあたるのかを契約書で正確に確認してください。

亡くなった人の部屋の片付けは早めの業者相談で解決する

亡くなった人の部屋の片付けは、特殊清掃の専門業者への早期相談が最も確実な解決策です。

専門知識を持たない大家様の自己判断による処理は、二次被害を拡大させるリスクを伴います。

初期対応を誤れば遺族との法的トラブルに発展し、汚染の拡大によって物件の資産価値も低下しかねません。

現場の確実な復旧には、残置物を仕分ける「遺品整理」と汚染物を除去する「特殊清掃」のノウハウが不可欠です。

マインドカンパニーは、遺品整理から特殊清掃までワンストップでお引き受けしています。

あらかじめ費用感や施工内容を把握しておくことで、想定外の出費に対する不安も和らぐはずです。

原状回復でお悩みの際は一人で抱え込まず、まずは早めにプロへ相談してみましょう。

迅速な対応が被害を最小限に食い止めますので、下記の窓口よりお気軽にお問い合わせください。

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2008年より遺品整理・特殊清掃の現場に立ち続けて17年。
IICRC国際資格保有・特殊清掃2,000件超の実績をもとに、
正確で信頼性の高い情報をお届けします。

『一般廃棄物収集運搬会社にて8年の業務経験』
『IICRC認定 TCST(特殊清掃)』
『IICRC認定 FSRT(火災復旧)』
『古物商許可取得』
『業歴17年(2008年〜)』
『特殊清掃実績 2,000件超』

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