孤独死で遺体が溶ける理由を特殊清掃のプロが解説|東京・神奈川・千葉・埼玉エリアの特殊清掃ならマインドカンパニーにまで

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孤独死で遺体が溶ける理由を特殊清掃のプロが解説

  • コラム
遺体が溶ける
「孤独死して時間が経つと遺体が溶ける」こんなことを聞いたことはないでしょうか。
私たちが特殊清掃を行う孤独死現場は凄惨です。
ご遺体は、警察が検視などを行って遺族に引き渡すため、ご遺体が残っているわけではありませんが、強い腐敗臭と腐敗液や血液の混ざった体液などが残っています。
特に臭いは強烈で、非常に多くの方は入室することもできません。
この記事では、孤独死をすると遺体が溶けてしまう理由や、孤独死現場における特殊清掃の手順などについてご紹介します。

孤独死で遺体が溶ける理由

まず孤独死で遺体が溶けてしまう理由から解説します。
人が亡くなると、1時間もしないうちに身体のなかで腐敗が始まります。
孤独死でなければ、亡くなった後、ご遺体は専用の冷蔵庫で保管されるため、葬式までに期間が空いても大きく腐敗することはありません。
しかし、孤独死ですぐにご遺体が発見されなかった場合、その腐敗は進行していきます。
孤独死でご遺体が溶けてしまうのは、この腐敗によって身体の成分が分解されてしまうことが原因です。

腐敗で遺体が溶けてしまうまでの流れ

人間が生きている間は、体内にバクテリア(細菌)が侵入しても、免疫機能によって身体は守られています。
しかし、死後は免疫機能が停止し働かなくなってしまうため、体内でバクテリアがタンパク質や脂質、炭水化物といった身体を構成する成分の分解を始めてしまいます。この分解のことを「腐敗」と呼ぶのです。
腐敗は消化器系から始まり、身体全体へと進行していきます。この進行の過程で腐敗ガスというガスを発生し、そのガスによって身体は膨張します。
その膨張に肉や皮膚が耐えられなくなると、体液が体外へと流れ出し、この状態が「身体が溶ける」と表現される理由です。
さらに、ご遺体が腐敗を始めると腐敗ガスや体液の臭いに寄せられて、ハエが僅かな隙間からでも侵入してきます。
そのハエがご遺体に卵を産み付けることでウジ虫も発生し、その産卵~孵化~成長を繰り返すことで室内でハエが大量発生してしまうことも少なくありません。

夏場は特に孤独死の遺体が溶けるのが早い

この孤独死で遺体が溶けてしまうのには、季節的な要因も大きく影響しています。
人が亡くなると、消化器系の腐敗を含め、死後硬直や死斑などさまざまな死後変化(死体現象)が起こります。
その死後変化の進行度は、生前の疾患の有無や栄養状態、そして外的要因によって大きく変わってきます。
外的要因のなかでも、死後変化の進行度に大きく影響しているのが「温度」と「湿度」です。
室内の温度が高く湿度(水分量)が多いと、バクテリアの繁殖が活発となり、腐敗の進行速度が加速し、ご遺体の損傷も短期間で進んでしまいます。
バクテリアは30~40℃でもっとも繁殖するため、日本の夏はバクテリアの繁殖にとって最適な温度と言えます。
そのため、夏場にエアコンなどの空調をかけない状態で孤独死してしまうと、ご遺体はごく短期間で大きく損傷してしまいます。

遺体が溶けた孤独死現場の特殊清掃の手順

孤独死発生からご遺体の発見が早いと、腐敗は始まっていても溶け出てくる前に遺体を搬送できることもあります。
しかし、私たち特殊清掃業者にご依頼をいただく孤独死現場のほとんどは、遺体が損傷して体液で汚染された状態です。
ここでは、ご遺体が溶けた孤独死現場での特殊清掃の手順についてご紹介します。


ステップ1

除菌

孤独死現場の特殊清掃は「除菌で始まり除菌に終わる」と言われるほど、しっかりと除菌をすることが大切です。
孤独死により腐敗したご遺体には、さまざまなウイルスや病原菌が存在しており、それを体に付着させたハエが部屋全体へと広めます。
そのため、まずはお部屋全体に除菌剤を散布し、安全に作業できる環境を作ることから始めます。
当社では、除菌剤として安定型次亜塩素酸ナトリウムや複合型二酸化塩素または要時生成型亜塩素酸イオン水溶液を使用しており、除菌効果に合わせて消臭効果も期待できます。
なお、特殊清掃が完了するまでは、近隣住民の方に悪臭でご迷惑をおかけしないよう、原則としてドアや窓は締め切った状態で作業します。


ステップ2

汚染物の処理

次に、体液によって汚染された汚染物の処理を行います。
ご遺体はありませんが、ご遺体の下や近くにあった家財はひどく汚染されているため、まずはこの汚染物から処理します。
汚染物は、こちらも同じく近隣住民の方にご迷惑をおかけしないように、圧縮袋へと梱包し、真空状態にしてから搬出しています。


ステップ3

汚染部の特殊清掃

次に汚染部の特殊清掃を行います。
汚染が残ったまま家財の搬出(遺品整理)を行うと、汚染部分を踏んでしまい、汚染範囲を広げてしまうおそれがあります。
そのため、まずは特殊清掃を行ったうえで、家財の搬出を行っています。
ただし、解体作業が伴う床下の特殊清掃や最終仕上げなどは、その後の作業の安全を確保するためにも、家財の搬出後に行います。


ステップ4

家財の搬出(遺品整理)

家財の搬出ですが、孤独死の場合だと通常の遺品整理と違い、ご遺族がお部屋のなかを見られていないことがほとんどです。
また、汚染部の清掃は済んでいても、消臭はまだ行っていないため、一般の方がお部屋に入るのは難しいでしょう。
そのため、年金手帳や通帳、印鑑など、貴重品が一切見つかっていない状態で家財の搬出作業へと入ります。
私たちは、それらの貴重品を見逃さないよう丁寧に仕分け・分別をしながら、家財の搬出を行っています。
孤独死される方の8割がセルフネグレクトという調査結果もあり、お部屋はゴミにあふれていることも多いですが、それでも一つひとつの家財を手に取っての作業が必要です。


ステップ5

清掃(ルームクリーニング)

続いてお部屋全体の清掃に入るのですが、ここがマインドカンパニーでもっとも重視しているポイントになります。
特殊清掃で一番難しいのが、腐敗臭の消臭です。完全消臭を目指すためには、この清掃作業が必要に重要です。
お部屋や水場の汚れが強烈な悪臭を吸収しており、その汚れが残ったままだと消臭はできません。
一時的に臭いが消えたように感じても、その汚れから悪臭が発生し、少しずつまたお部屋全体が臭くなってしまうのです。
これを防ぐために、私たちはルームクリーニングの専門業者様のご協力も仰ぎながら、清掃技術を日々向上させています。
いまでは、一般家庭のルームクリーニングもお任せいただけるほどの清掃技術を持っており、ここがマインドカンパニーの強みとなっています。


ステップ6

消臭

そして最後に消臭作業を行います。
当社では「ヒドロ工法」と呼ばれる消臭技術を使用しています。
ヒドロ工法とは、酸素力が高い除菌消臭作業の特許技術です。
塩素の8倍の消臭効果があるとされるこのヒドロ工法を使って、完全消臭を目指します。

まとめ

孤独死でご遺体の損傷が進むと、身体が溶け出して現場は凄惨な状態になります。
もしも現在、孤独死や特殊清掃でお困りごとがございましたら、まずは当社マインドカンパニーへとご相談ください。
過去2000件を越える特殊清掃の経験をもとに、最適なご提案をさせていただきます。

この記事を書いた人

鷹田 了代表

   

2008年より遺品整理・特殊清掃の業務に関わって今日までたくさんのノウハウを蓄積出来ました。2023年には清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、RSAで研修を受け【TCST】Trauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)や【FSRT】Fire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)に関する『 IICRC 』の国際資格を取得しております。
記事を通じて私の想いが伝われば幸いです。

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