孤独死から1ヶ月経つとどうなる?部屋の状況や特殊清掃費用について解説|東京・神奈川・千葉・埼玉エリアの特殊清掃ならマインドカンパニーにまで

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孤独死から1ヶ月経つとどうなる?部屋の状況や特殊清掃費用について解説

  • コラム
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親族や身内が孤独死して死後1ヶ月まで発見されないというケースは、実は少なくありません。
実際に、弊社で対応する特殊清掃のうち4割ほどが1ヶ月以上経過して遺体が発見された現場です。

死後1ヶ月も経過してしまうと、腐敗はかなり進行し悪臭で部屋に入るのも困難であることが一般的です。

この記事では、孤独死から1ヶ月経過した部屋の状況と、その後の特殊清掃にかかる費用、そして原状回復までの流れについて詳しく解説します。

孤独死から1ヶ月経過した部屋の汚染状況とは

孤独死から1ヶ月が経過した部屋の汚染状況は、非常に深刻なものとなります。

単に1ヶ月と言っても、夏場の1ヶ月と冬の1ヶ月では状況が大きく異なり、エアコンの稼働状況などによっても変わってきます。

ここでは、一般的な例として春や秋ごろに死後1ヶ月で孤独死が派遣されたケースを紹介します。

遺体は腐敗して溶け出してしまう

まず、遺体は腐敗して溶け出してしまいます。人間の体は死後、自己分解が始まります。これは、生前に体内に存在していた細菌が、死後に活動を活発化させ、体内の組織を分解するためです。特に、孤独死の場合、発見が遅れることが多いため、この腐敗現象が進行しやすいのです。

体液が床下に染み込む

次に、体液が床下に染み込むことがあります。遺体から溶け出した体液は、床材を通過して床下にまで浸透します。これにより、床材だけでなく、床下の構造材まで汚染される可能性があります。これは、後の清掃やリフォームに大きな影響を及ぼします。

死臭がひどく部屋に入るのも困難

さらに、死臭がひどく部屋に入るのも困難となります。腐敗した遺体からは、硫化水素などの悪臭成分が発生します。これらの臭いは、非常に強力で、一度染みついた場合、完全に除去するのは困難です。

以上のように、孤独死から1ヶ月経過した部屋の汚染状況は、遺体の腐敗、体液の浸透、死臭の発生という三つの要素によって、非常に深刻なものとなります。これらの状況を理解した上で、適切な対策を講じることが重要です。

死後1ヶ月の孤独死現場でかかる特殊清掃の費用相場

孤独死が発生し、その後1ヶ月が経過した場合、部屋の状態は非常に悪化しています。遺体の腐敗による体液や死臭が部屋全体に広がり、床下にまで染み込んでしまうこともあります。このような状況を改善するためには、専門的な知識と技術を持つ特殊清掃業者に依頼する必要があります。

特殊清掃の費用は、清掃が必要な面積や汚染の程度、作業に必要な時間や人員などにより変動します。しかし、一般的な相場としては、約30万円から100万円程度が目安です。
この金額よりも安い、または高額な場合は他社の見積にて作業工程の内容と見積金額を良く見比べてください。
もし作業工程が少ない場合、見積金額は安くなる傾向となりますが、完全消臭には程遠い結果となることも少なくありません。
もし100万円を超えるような見積金額の場合、作業工程一つ一つの作業単価を他社と見比べて妥当なのか判断してください。

具体的には、以下のような作業が含まれます。

  1. 作業工程を考える:作業工程の組合せ、つまり完全消臭まで導く采配がとても重要です。これには多くの経験値を必要とします。
  2. 汚染物の撤去:遺体の腐敗により床や壁に付着した汚染物を撤去します。これには専門的な知識と技術が必要で、作業員の保護具や使用する清掃材料の費用も含まれます。
  3. 消臭・除菌:死臭の原因となる細菌を除去し、部屋全体を消臭します。これには専門的な消臭剤や除菌剤、薬剤が必要で、その費用も含まれます。
  4. リフォーム:床や壁が大きく汚染されている場合、清掃だけではなくリフォームが必要になることもあります。これには別途費用が発生します。

以上のように、特殊清掃の費用は様々な要素により変動します。そのため、具体的な費用を知るためには、複数の特殊清掃業者に見積もりを依頼し、比較検討することが重要です。また、費用を抑えるためには、孤独死の早期発見と速やかな対応が必要となります。

死後1ヶ月の孤独死現場はどうやって原状回復する?

孤独死が発覚した場合、その後の部屋の原状回復は非常に困難な作業となります。特に死後1ヶ月が経過した場合、遺体の腐敗が進行し、部屋全体が汚染されている可能性が高いです。そのため、専門的な知識と技術を持つ業者に依頼することが一般的です。以下に、その具体的な手順を説明します。


ステップ1

除菌

まず最初に行うべき作業は、部屋全体の除菌です。遺体から出た体液や腐敗臭が部屋全体に広がっているため、これを除去しなければ他の作業に移ることはできません。専門業者は、専用の強力な除菌剤を使用して部屋全体を清掃します。


ステップ2

汚染物の撤去・特殊清掃

次に、遺体やその他の汚染物を撤去します。これは専門的な知識と技術を必要とする作業であり、適切な保護具を着用しなければなりません。また、遺体が床や壁に付着した場合は、これを除去するための特殊清掃が必要となります。


ステップ3

残置物の撤去(遺品整理)

遺体が撤去された後は、部屋に残された物品の整理に移ります。これは遺品整理と呼ばれ、遺族の意向を尊重しながら行われます。価値のある物品は遺族に返却し、不要な物品は適切に処分します。


ステップ4

ハウスクリーニング

部屋が空になったら、ハウスクリーニングを行います。これには、床や壁、天井などの清掃、換気、消臭などが含まれます。これにより、部屋はほぼ原状に戻ります。


ステップ5

消臭・除菌

最後に、再度消臭と除菌を行います。これにより、部屋に残った微細な臭いや菌を除去し、完全に原状回復します。


ステップ6

リフォーム

必要に応じて、リフォームを行います。これは、遺体の影響で床や壁が傷んだ場合や、部屋の使用目的を変更する場合などに行われます。
以上が、死後1ヶ月の孤独死現場の原状回復の手順です。これらの作業は全て専門的な知識と技術を必要とするため、専門業者に依頼することが一般的です。また、これらの作業には高額な費用がかかることもありますので、予めご了承ください。

まとめ

孤独死から1ヶ月経過した部屋は、遺体の腐敗により深刻な汚染状態となり、その清掃は専門的な技術と知識を必要とします。特殊清掃の費用は場合によりますが、一般的には数10万円から100万円程度となります。また、清掃だけでなく、遺品整理やリフォームも必要となる場合があります。

特に1ヶ月以上経過した特殊清掃の難易度は非常に高く、特殊清掃専門を謳っている業者であっても正確に汚染を除去できない業者もなかにはいます。事実、弊社で他社のやり直し(尻拭い作業)の依頼をいただくこともあります。

安さだけを求めると、やり直し作業が必要になり、さらなる費用負担となってしまうため、特殊清掃を依頼する際には十分な知識と技術を持っているかを判断することが重要です。その見分け方で重要なことが「 作業工程の組合せ 」です。ここを間違えると完全消臭には程遠い仕上がりとなります。見積書を見たら納得いくまで作業工程の質問を繰り返してください。

この記事を書いた人

鷹田 了代表

   

2008年より遺品整理・特殊清掃の業務に関わって今日までたくさんのノウハウを蓄積出来ました。2023年には清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、RSAで研修を受け【TCST】Trauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)や【FSRT】Fire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)に関する『 IICRC 』の国際資格を取得しております。
記事を通じて私の想いが伝われば幸いです。

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